毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

シャドーペイロール

日本法人の社員が、シンガポールの求人に応募してその職に就くことになったのですが、自分の自由意志でその職に就くことになったので、いわゆるエクスパット(本社などから、経営・監督者の意味合いが強い役職で海外赴任すること)ではなく、通常の現地採用と同等扱いになると聞いていました。

私はてっきり日本法人を退職して、現地法人の社員になるという雇用契約を結ぶのかと思っていたら、そこの部門の人事経験者(外資の金融会社で長く人事を経験してきたお方)が、そんなことをすれば、日本にいざ帰ってくるときに。雇用について全く何の保証もなくなり、その方にとって不都合になるから、日本法人との雇用関係を継続したままでする方が良い。と教えてもらいました。

ほー。知らなかった。多くの会社で海外赴任するときはそのようにしている場合が多いというのです。そうすると、健康保険や年金を含む社会保険も、企業年金制度も継続(本人負担部分は、継続して本人負担)できるとのことです。外国での給料を今までの給料に変えて社会保険料等の計算基礎額とすれば問題無い。そのことをShadow Payrollと言うのだ。と教えてもらいました。

なるほど。所得税はご本人が183日以上の滞在となれば、その国での申告とするとかなんとかいろいろとありますが、会社側の給与関係の処理については、こちらで調べて対応をしないといけないので、本当に教えてもらってよかったです。かわいそうなことをするところでした。

健康保険については、海外で医療費がかかったら100%まずは自分で支払っておいて、あとで日本の健康保険組合に還付の申請をするらしいのです。ただそれも日本の医療費だったら保険の範囲内かどうかや、金額の判定があるので、結果的に実費の3割負担になるかどうかはわからないし、時間がかかるということです。そういうところは不便ですね。

また、シンガポールでは、会社負担の社会保険料も個人の課税所得として所得税の計算の時に含めないといけないようです。国が違えば、所得や控除の仕組み違いますね。またいろいろと話しを聞いてみたいと思います。

留学も海外赴任も、海外で所得を得たこともありませんが、こういう知識が別の時に役立つものです。ちゃんと吸収したいと思います。