毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

減価償却が終了が新しい投資のタイミング

数年前に購入して工場で使っていた機械の減価償却が完了しました。

英語では Fully depreciated という状態です。

減価償却が終了しても機械が使えなくなるわけでもなく、今まで通り使えています。それが会計上の減価償却の面白いところです。

10年使うつもりで購入しても、3年で機械そのものの技術が古くなったり、生産計画がまったく変わってしまって、廃棄するまでもないけど使わなくなって使う見込みが全くなくなってしまったら、残りの7年分は4年目に全額償却することもあります。Impairment testという資産の評価手順を踏むということを意味します。もちろん、それをせずに当初の償却スケジュール通り10年間放置ということもあります。会計は「見込み」とか「見積り」とかがとても大事なので、今後の利用見込みがあるとすることが合理的であれば、継続して減価償却します。

一方10年使うつもりで購入して使い続け、10年経過して減価償却が終わったとしても、現場では使い続けます。10年を15年に延長して過去の減価償却をし直すということはしません。そこで経営的に考えることは、損益計算書上の費用がその分浮いてきますので、それを活用して次の投資(減価償却の開始)をする機会とすることになります。製造技術も、製品に対する市場の需要も変わりますので、常にその変化に対応するべく投資をすることが重要です。

家庭の洗濯機を5年使うつもりで今年買って、5年後に買い替えるために今から少しづつ貯金しておき、5年後にまだそれが壊れなければ、その貯金したお金で古くなった冷蔵庫を買うとか、そんなイメージです。家じゅうの家電が今年は次々に壊れた。。。と言う話はよく聞く話で、毎年すべての家電の買い替えのために少しづつ貯金をしておけば、用意周到となり家計をひっ迫することは無いですね。

まー、ちょっと家計の貯金と会社の投資の話はちょっと違いますが、そんなイメージです。