毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

引当金とは

企業運営にとっては、Cash is Kingです。でも、現金主義ではありません。
掛け売り、掛け買いはもちろん、請求書はまだ手元にないけど、確実に来ることになっているし、確実に支払うよなー。というのは発生主義に応じて、発生した支払い見込みの経費として計上します。

それに対して引当金とは、会社が過去のビジネスのサイクルの傾向から、資産(売掛金や在庫など)がそのまま帳簿の金額の価値は無いなと判断した時、この先お金がある一定の確率で支払う、経費を使う予定がある(賞与や退職金、係争中の揉め事など)とした場合に、費用(損失)として計上しておくものを引当金と言います。

経理では、1円単位で売上や経費が合うように計上しますが、この見込経費と引当金、特に引当金は、過去の経費(損失)の発生した金額から、トレンドや傾向をつかみ、売上、経費、売掛金、在庫、給与など様々なものをベースにXX%と係数をかけて算出します。

ここで必要なのは、原則足し算、引き算、掛け算、割り算で、難しい統計や微分積分はほとんど使われません。なんとも数字と言っても金融とか数理とは違うところです。そういう難しい数式を使われても、監査する人にそれを説明するのが難しいし、監査人も困るかもしれません(笑)

リーマンショックの時は、信用度の低い債権(リスクが高いので利回りが高い)を他のものと混ぜて複雑にして、儲けられるように見せかけて大量に売り払ったと言われていますが、そんな金融工学みたいなのは使いません。

そいう言う意味でも、経理の人にもっと数字の根拠を聞いてみるのは良いかと思います。実際、私は聞かれたらちょっとめんどうだなーと思いますが(笑)、ちゃんと答えますよ。