毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

未消化有給休暇の会計処理

親会社が米国の日本法人で働いています。会計基準米国会計基準です。

未消化の有給休暇日数を将来支払う予定の債務(帳簿上の積立金みたいなもの)の引当金として計上するのが米国会計基準ですが、日本では有給休暇の買取そのものは法律で禁じられています。

え?買い取ってもらったことあります。
という方がいるかもしれませんが、それは退職時に引継ぎ等で会社が有給休暇を消化されると困る場合に、ぎりぎりまで出勤してもらって、便宜的に買い取ったようにして一時金を支払っているとか、会社都合で退職する際に未消化有給休暇日数分の給料も追加で割増退職金として支払っている等の特別な場合です。

アメリカの会計基準で簿記をやると、有給休暇を取得した時には、月給の支払いが減って、その引当金から給料を払うのですが、日本では月給は月給、有給休暇の残日数は経理帳簿とは別に管理していて、有給取得と経理帳簿はあまり関係が連動はしないです。

ただアメリカの会計基準に合わせるために、最低年に一回の年次決算の時に、有給休暇残日数に各人の計算上の日給をかけて債務として計上します。これは国際会計基準も同じです。

日本でも国際会計基準を適用すると、そのようにすることになります。買取してもらえないのに。私は、意味合いとして有給休暇をいっぺんに取得されたら、その分他の人を採用してでも業務をしてもらわなければならないので、そのための債務になるのではないかと私は解釈しています。

労働法と会計基準の関係でも文化・習慣の違いを感じます。

会社が買い取ってくれるんだったら、日本の方はきっちり最後まで働いて退職するでしょうね。