毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

イチゼロか期待値か

時々発生する、サイコロの目と期待値 的な問題が発生しました。

来月の売上見込みの件です。

ある案件で売上金額1,000万円(仮)のものがありますが、米国の工場側からの出荷日が日本に届く日数を考えたら来月中の納期ギリギリで、日本での追加工の日程が間に合いそうもない。という状況で、米国側ではその案件が売りあがらないリスクを考えて、ドイツの案件で約700万円の来月売り上げがあげられる案件があるので、そっちを急がせる。

つまり来月のその事業部全体の提出された売上見込みの合計の帳尻を
日本 マイナス700万円
ドイツ プラス700万円
で合わせて、プラスマイナスゼロとして、リスク(ブレ幅を少なくする)コントロールをすると連絡が入りました。

日本の営業部長は、1,000万円の案件は来月可能なら1,000万円、無理なら来月0円です。分納で一部だけ300万円の売上を上げることはできません。と、最後の最後まで1,000万円売上をあげるように策を講じます!と強気です。

中長期的な売上見込みを立てるときには、このような期待値的な計算で対応可能ですが、近々の売上見込みの場合は、さすがに確立的な計算できないです。この営業部長の言う通り、
日本 マイナス1,000円
ドイツ プラス700万円
としておいて、土壇場までどちらが可能かを模索する方が良いかなと現場は思いますが、連結ベース等で現場の案件の可否を遠くから見ている側の経営手法としては、計算値で済ませるほうが一般的です。

これはサイコロの目と同じで、サイコロの目の期待値は統計上は3.5です。何度振っても実際は3.5という目があるわけでは無いですが、数値上は3.5です。中長期的に、回数を多くするとそうなるが、1回振って出る目では無いというのに似ています。

案件の受注勝率%、納期の間に合う度合い%では、イチゼロの世界ですが、それらが全体としては一つの事象に過ぎず、ターゲットにしている案件以外にも想定外の勝敗・当落があるので、計算値でリスクコントロールしていることになります。

営業部長の言う通り、この案件最後まで頑張って欲しいです。