毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

Reference その2

日系の会社の古い体質では、「営業は手形・売掛金を回収して最後まで面倒を見てこそ1人前だ!」という習慣があり、手形の発行日に客先まで出向いて手形を受取り、自社に戻って経理部に手形を引き渡していました。

これは会社の内部統制上アウトです。その担当者が経理に渡すのを忘れたり、現物を紛失するリスクもありますが、それ以外にも売上を上げることと回収を一人が担当すると、勝手に値引きしてしまったり、値引きされたようにしてその分を自分が受け取ってしまったり、回収した小切手そのものを換金して自分の懐に入れてしまったりと不正のリスクが高くなります。

また会社では顧客の口座を開設するときには、与信限度額(クレジットカードの限度額のようなもの)を顧客ごとに決めて登録・管理します。与信限度額を超えて販売する時や未回収の売掛金が多く残っている時は、営業部長や経理部長が検討して、限度額を増やすか、その時だけ限度額を超えても販売を許可するかの社内手続きをします。会社とは面倒ですが、そうやって貸倒れをできるだけ防ぐ対策をしています。

その与信限度額の計算・決定方法は会社によっていろいろあります。
1、その顧客への年間販売見込金額と顧客の情報(事業概況、決算情報)の組み合わせで決定
2、顧客情報と社内の計算式で決定
等々です。

この時にどうやって企業情報を得るかですが、上場会社では開示されていますので、それを入手して見られますが、未上場会社の場合は、企業信用調査会社(帝国データバンク東京商工リサーチ)の評点付きの情報を有料で入手します。

ここまでは国が違ってもだいたい同じですが、海外から取引開始のための所定の書式をもらった時に、Bank ReferenceとTrade Referenceという欄があったのです。Bank Referenceって!!銀行は顧客の情報を勝手に第三者に開示するわけないので、どういう意味だろうと思ったら、なんと紹介状のようです。銀行から紹介状を書いてもらって取引を開始するって、どういう場合なのか日本では想像しがたいです。

またTrade Referenceというものですが、まー、俗にいう業界情報というもので、取引をする以上その顧客の担当者との対話からその会社の経営方針や経営状況を聞いたり、その顧客の顧客や、納入業者や、XXX連合会等の業界団体での評判ですね。これは通常の営業活動をしていれば耳に入るものですので、とても参考になりますし、それが悪ければそもそも営業も取引には応じようと思わないですね。

お見合いで結婚するときもReferenceが必要かと思いますが、信用する仲介者から情報を得るとか、周りに聞くとか、、、、やっぱり探偵が一番でしょうか(笑)

 

眞子様、お幸せに。