毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

やっぱり紙が好き

新型コロナの影響で今まで紙でやり取りしていたものを電子でもOKとするように急速的に進んでいる部分もあります。電子サインしかり、電子申請しかり。

今の会社でも遅ればせながら毎日の製品出荷時に発行していた紙の請求書を電子にして電子メールで送信するに変更できないか模索しています。

こちら側としては紙代も郵送料も減るので、是非とも進めたいのですが、顧客側では紙ではない請求書を処理する体制が整っていないということで、簡単に受け入れてもらえないのです。お客様はほぼ日系の会社です。

日本会社が購入時の請求書受け入れる態勢は、いくつかのタイプに分かれています。
1、製品を受け入れる倉庫部門では納品書が必要、経理側では請求書が必要で、倉庫から回ってきた納品書と付け合わせて支払う。ただし請求書は購買部に郵送するように依頼される会社も多いです。購買部が確認して自社の経理に渡すのでしょう。
2、自分の会社の受け入れ処理がされたものを支払うので、請求書は不要。送ってくれるなと言ってくる会社。
3、顧客側の書式で納品書と請求書(専用伝票)を発行して欲しいと、最初からその会社の複写式の書式を送ってくる。これは複写式のドッドプリンターとかいう昔風のプリンターが必要で、無ければ手書きで記入して、販売する側の会社のハンコを押す。これは郵送もあれば、製品出荷時に段ボールに同梱することを要求される。(そして、その専用伝票の費用は顧客にしっかり請求してきます。なんとも殿様商売!)
こんなパターンです。

その他にもまだ違うパターンがありますが、とにかく大企業であればあるほど紙、しかも自社の専用伝票が大好きです。自社の書式だと、自社の社内処理に合ったように書式を設定できるし、処理の後の紙のファイリングも楽なのでしょう。

こんな状況で請求書を電子メールで電子(PDF)で送りたいと言ってもなかなかOKをくれないのです。

今の会社には、電子化推進をしたくてたまらないIS担当者がいますが、「アマゾンだって、納品書も請求書も電子で、自分で印刷するようになってるんだから、会社として紙の請求書は廃止します!って言えばいいんですよ!!」と言いますが、一般消費者向けのきめ細かなWEBサービスがあるわけでもないし、紙の請求書が良い!と言ってAMAZONから買うのをやめる会社の担当者もいないだろうし、結局は力関係というのもあります。

大手の企業に買ってもらいたいから、大手の要望に逆らえない。

日本は電子化後進国だなーとつくづく思います。文書保管の法令もだんだん変わりつつありますので、今後に期待です。