毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

数字のあや・ふしぎ 4


消費税が5%から8%に税率が変更になった時の話です。

消費税は経理の取り扱いとしては、費用とはせず、購入時には仮払い消費税(資産)とし、売上時には仮受け消費税(負債)と経理処理をするので、利益には全く影響が無く、運転資本にのみ影響があります。消費税の納付は、納付額によっても違いがありますが、年に1回か3回、または11回となっていて、今の会社は年に11回納付するので、税率が上がるということは、お金のやりくりに影響が出るというわけです。

5%から8%に変わることによる影響は、直観で3%と思って、なーんだ3%か。大したことないじゃないか。と資金繰り予定表に納付予定見込額はいつもの見込みの3%増。として入力したのですが、とんでもない。

5%から8%に税率が3%上がるのは、基準となる本体金額があってこそ。消費税だけを考えると3%税率が上がるということは5%から考えると、なんと60%も増えるのです。

計算)
1000円(税抜き)x5%=50円
1000円(税抜き)x8%=80円
増えた 30円 ÷ 元の 50円 = 60%

世の中で何かが一気に60%値上げされるということは無いので、直感で3%値上げ的に考えてしまったのです。5%から8%に変わったというたった3%の消費税の値上げが、60%の税額が増えたということに全く気が付きませんでした。

結果として、資金が一時的に足りなくなりそうで、資金繰りにバタバタしてしまったという痛い経験となりました。

8%から10%に消費税率が上がった時には、その時の経験を忘れずに25%の資金繰りへの影響を加味しました。

直感と実質の差というのはこういう時に起きてしまうという、良い(痛い)経験です。旅館の1円問題や、つぼ算、両替時の詐欺のどれをとっても私はきっと間違えるなーと思ってしまいます。