毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

経理じゃない人に経理理解してもらう

経理経理がわかって当たり前。

経理以外の人にどうやって経理を理解してもらうか。が仕事上重要なポイントだったりします。

営業は経理なんかわかわからなくても平気と思う人もいますが、当然自分の会社の利益も気にしなければいけないし、顧客の経営状況が悪いかどうか把握しないで物を販売するわけにいかないし、顧客のためにいくらでも在庫を仕入れて準備しておけばいいというわけではない。など、多少なりとも考える必要があるのです。

売上と原価、それを差っ引いた粗利くらいは、だいたいどんな人でもわかるでしょう。理解されにくいのは、
固定費と変動費の違い
固定資産の購入とその減価償却
製造費用(人件費、家賃等)がどのように製品原価になるか
お金の動きと費用・利益の発生のズレ
税効果
など。

会計は法律ではない。 と経理の仕事を始めた時に上司に言われて、絶句したことがあります。経理処理は決まりばっかりだから堅苦しく感じていたのに、法律とは違う。と言われて、なんとなく違和感があったことを覚えています。

税金は税法という法律で決まっていますが、会計・経理は法律ではなく、会計原則というもので規定されている性質上、ギチギチに条文で決まっているわけではないです。そこには業界特有の習慣もあれば、その会社の継続的なやり方、価値の変動による減損・減耗(市場が無ければ価値を見積もる)など、いろんな要素が組み合わさって決算書ができるので、グレーなところも多いです。他にも連結決算書と単体決算書でも違いも説明するときにわかりやすく説明する必要があります。

利益以外に説明が必要になってくるのが、運転資金(お金)効率的な利用を示す指標。売掛金や在庫が売上の何日分帳簿に残っているかが大事で、社内金利という制度で、それに計算上の利息率を掛けて事業部の経費に加算している会社が多いです。私の今の会社もそのようにしています。

1に売上、2に利益、3にキャッシュだ。と別の上司に言われたこともあります。外資企業だと親会社が融資をしてくれることが多く、資金繰りに心配が無いので、資金繰りの心配をしなくても良い規模のある会社の理屈ですね。

独立系の中小企業は、まずはキャッシュじゃないかと思います。支払手形は発行しない。お金が無くなったら、支払いを遅らせるだけ。というやり方もあります。問題が無いわけでは無いですが、不渡りを出して倒産になってしまうよりは賢いやり方です。私は中小企業が顧客の場合は手形をもらうリスクはありますが、不渡りを出したくないという経営者の意気込みに期待して、手形のほうが安心だなと思います。お金が無くなるのは結局同じですからね。