毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

複利計算と植木算

会社で事業戦略を立てる場合、基本は売上高です。
中長期(3~5年)計画を立てるときには、今年から3~5年後までの売上金額がいくらになるかを市場の動向、競合他社の勢力・状況、新製品の導入見込み、政治と経済の特記事項などなどを分析して緻密に積み上げる場合もあれば、エイヤーっと根性論で5年後はイクラを目指す!と設定する場合もあります。

さて、世の中すべて複利計算です。
複利計算とは、銀行の預金金利(今では微々たるものですが、、)で考えるとわかりやすいです。

今年の1月1日に1万円銀行に預けて、銀行の金利(年利)が1%だった場合、1年後の1月1日には1万100円になっています(税金は無視)。
その次の2年後には、1万200円ではなく、1万201円になります。これが1%で2年くらいだと全く気になりませんが、もっと金利が高く長い期間だと大きな違いになります。

 例えば、金利5%で5年後

今年 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後
10,000 10,500 11,025 11,576 12,155 12,763

つまり1万円に5%で500円を単純に(単利)で5年間だと2,500円しか増えないのに、前の年の増えたも分も利息が発生するので、263円だけ多くなります。

ここがポイントで、事業計画を計算するときも使うのがCAGR(compound annual growth rate) 年平均成長率です。英語では略してケイガーと呼びます。

これは計算上のトリックもあり、今年と5年後が固定されれば、途中の4年間が変わっても変わらないというのがちょっと便利なようで、いい加減なようで。

計算式は、ここでいうと(5年後の数字/今年の数字)^{1/5}-1

ややこしいですが、この計算式はこんなものと覚えるしかない。べき論がわからないので(汗)

 

で、植木算というものは、間隔を開けながら植木をするときに1本多く数えなくてはいけないというもの。5メートルの長さを1メートルおきに木を植えたいという時に木は6本必要になるのです。両端に必要になりますから。

 

事業計画を計算するときも、過去5年間のCAGRを出すように言われると、今年を含めて過去5年間の数字をシャカリキに集めて集計したときに、あーーーー、過去5年のCAGRのためには、あともう1年必要だったーーーーとやり直しになることがあります。

今年その失敗をしました。

 

ということで失敗の方が記憶に残ります。何事も。経験が力になりますように。