毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

非居住者の取締役の登記

事情があり、本社の要職にある方が会社を今月末で去ることになりました。

 

その方は各国の法人の取締役をいくつも兼任している方ですので、慌てて各国の法人では取締役の辞任手続き、そのための選任手続きをすることになっています。

 

日本の法人でも、最低取締役3名+監査役1名の役員のうち、その辞める方が取締役になっているので、辞任と代わりの選任のために、臨時総会の議事録を用意して、総会を開き(実際は別途決めて、総会は開かないのですが)、法務局に登記の届出する準備を開始します。

 

日本の場合は、ハンコで契約することが多いので、取締役が変わってもすぐに影響することはないですが、サインで銀行の資金移動をしている場合、監査の経営者確認書のサインをしている場合等、いろいろなところに影響が出ます。

 

日本独特なのは、ハンコです。社内的には英語の総会議事録を準備して、承認のサインしてもらいますが、法務局には日本語の議事録を届出するので、便宜的に外国籍の取締役の三文判を作成して、取締役印としています。例えば、トム・クルーズというアメリカ人の取締役の場合、カタカタで トム・クルーズ とか クルーズ とか書かれた三文判を作って、それで押印しています。辞めてしまった前の取締役のハンコも残っていますが、カナカナの三文判を見るのは、なかなか面白いです。

 

本社の要職の方が辞めたり、役職が大きく変わったりするたびに、必要になる手続きですが、本社の法務担当は心得ているので、スムーズに行えます。