毎日の職場にセンスオブワンダー

外資系企業で働く女子の気づきをつらつらと書きます。

外資系子会社の多くは中小企業

今まで働いた外資系企業は、例えばP&Gとか、IBMとかのように日本市場でもどっしりと構えた大規模の会社ではなく、少なければ25名程度多ければ300程度の会社です。一部イギリス資本がありましたが、ほぼ全期間アメリカ資本の会社でした。

外資企業は自社の既存の技術を保ちながら、規模を拡大するべく、各種の技術・ブランドを買収した結果、同じ資本傘下でも、日本に100名未満の規模の独立した会社組織が10-30社あるという場合もあります。私もそんな外資の日本企業の数社で働いてきました。

中小規模の会社には良いところと悪いところがもちろんあります。

良いところは、社員同士が顔、人柄を把握しやすい、部署間の連携がしやすい、会社の社長、本部長などのトップとの距離が近い。意思決定が早い。改善がしやすい。一人が専門領域を深めるほどの仕事量がない。など

悪いところは、その裏返しになるかもしれませんが、決断が早いが、その変わり身も早くて右往左往することがある。専門家というよりマルチタスクで仕事をする必要がある。人に仕事がついてしまって、ジョブローテーションがしにくい。など。

キャリアパスを考えた時に、中小企業で昇進昇格するためには、営業部門では実績を出すとともに、海外を含めた関係各位への説明責任をこなせるかどうかがとても大きな要因となります。間接部門では、少人数の一つの部署ではなく、複数の部署の指揮・監督をするようになることが必須になります。

ある間接部門に40代半ばの優秀な社員(約5年ほど働いている)がいるのですが、今の会社に居ても、この先は今の仕事の深堀りも先が見えているし、部署異動も無いし、複数の部門を見るチャンスも近い将来にあまりないだろうと、別の会社で試したいと辞意を告げてきた社員が居ました。その方の読みは当たっていました。そして、人それぞれの適性とキャリアパスがあるので引き留めはしませんでしたが、会社にとっては優秀な人材を失うことになって、別の人の採用とその人の教育でしばらくはバタバタすることになります。

もともと転職・中途採用が当たり前の外資系企業。こういう理由も一因だなと思います。